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ゲーム音楽の中のケルト音楽・北欧音楽要素とハイファンタジー作品との繋がり

ゲーム音楽の中のケルト音楽・北欧音楽要素

映画音楽やゲーム音楽では作品の世界観に応じて、世界各地の民族音楽の要素を取り入れることがよく行われます。ハイ・ファンタジー作品には北欧系やケルト系を始めとしたヨーロッパ各地の民族音楽、それに中世ヨーロッパの古楽などが定番です。

今回はケルト音楽や北欧音楽好きの有名なゲーム音楽作曲家による曲とエピソードについて、植松伸夫さん・光田康典さん・なるけみちこさんの3人を取り上げました。

また、そもそもハイ・ファンタジー作品になぜ北欧やケルトが関わるのか?という点を作品の源流を辿って明らかにしていきます。

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劇伴・ゲーム音楽の役割と環境音楽による演出 ―BGMと映像のバランスをどう取る?―

劇伴・ゲーム音楽の役割とアンビエント音楽による演出

最近のリアリティーを重視した作品では、環境音を引き立たせるためのアンビエント音楽に似た性質のBGMをよく見かけます。

今回はこのアンビエントなBGMについて、アニメーション映画『言の葉の庭』やゲーム『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』を例に詳しく見ていきたいと思います。

また、こうした最近のBGMの流行スタイルを映画音楽の歴史を簡単に振り返って捉え直すことで、「アンビエントなBGMの使い所」や「映像と音楽のバランス」についても考えていきたいと思います。

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映画・アニメ・ゲームにおけるBGMの種類と役割や演出効果 ―伊福部昭による4分類―

劇伴・ゲーム音楽の種類と役割について

よく考えてみれば、映像の中の世界で実際には音楽が流れていないにも関わらず音楽が付いていたりと少し不思議なことが起きています。

確かに現実世界では鳴っていないはずの音楽ですが小説の場合を考えるとどうでしょうか。小説では登場人物のセリフ以外に必ず情景や心理の描写が加えられます。映像音楽にはこうした脚本のセリフ以外の部分を描写する役割もあると考えることができます。

伊福部昭は映画音楽の効用という視点から「時空間の設定」「感情背景の表現」「シークエンスの確立」「フォトジェニー」の4つの分類を提唱しました [石丸 2009]。

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ケルト音楽とは?―楽器・歌と音楽の特徴―

ケルト音楽とは?―使われる楽器・音楽の特徴―

ケルト音楽(Celtic music)とは、今でもケルト語や関連する文化を残すケルト系民族の音楽、あるいはそうした人々の住む国や地域であるケルト文化圏の音楽です。

文化圏はアイルランド、スコットランド、マン島、ブルターニュ、ウェールズ、コーンウォールと大西洋岸の6地域にまたがって存在します。また繋がりが深い地域としてケープ・ブレトン島、ガリシアがあります。

ケルト系の少数言語を守る取り組みの一環として、ケルト音楽祭と同時に地域固有の言語や伝統文化を学ぶワークショップを開くイベントは「国際ケルトフェスティバル」へと成長します。近年こうしたイベントが開かれる機会もさらに増えるなど取り組みが進んでいます。

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7sus4コードの使い方 ―坂本真綾「幸せについて私が知っている5つの方法」を例に―

TVアニメ「幸腹グラフィティ」のオープニングテーマ、坂本真綾「幸せについて私が知っている5つの方法」

使われるコード自体は全体的にシンプルですが、イントロの平行移動が連続する進行や、Aメロ・Bメロ・サビと次々に転調していく独特の浮遊感が印象的です。

今回はこの曲に何度も出てくる7sus4コードに注目してみます。ドミナント的でもサブドミナント的でもある曖昧な性質から平行移動で進行させたり、転調に使われたりと独特な使い方がされるコードです。

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坂本真綾『Be mine!』コード進行分析と転調の種類別のテクニック

TVアニメ「世界征服~謀略のズヴィズダー~」のOPテーマ、坂本真綾「Be mine!」。前回はサビ頭の強烈なコードを中心に8小節を分析しました。

サビのメロディーは基本的にキーF♯の範囲に収まっていましたが、A・Bメロとなるとほぼ2小節ごとに転調を繰り返す、かなり攻めたコード進行です。

今回はこの目まぐるしく調が変わるA・Bメロについて、転調を自然に聞かせるためのコードとメロディーの工夫に注目しながら詳しく分析してみます。

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坂本真綾『Be mine!』コード進行分析とテンションを使ったオンコード&分数aug

TVアニメ「世界征服~謀略のズヴィズダー~」のOPテーマ坂本真綾「Be mine!」

作曲はthe band apartで、Aメロ・Bメロで次々と繰り出される転調や、イントロとサビの頭に出てくるかなり強烈なコードがとても印象的です。

今回は前編としてサビから前半8小節部分を分析しつつ、分数augを含むテンションノートを利用した特徴的なオンコードとメロディーの関係について詳しく見ていきたいと思います。

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