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日本の音階(1)いろいろな種類と理論を研究史から整理する【民族音楽学】

日本の音階について調べていると様々な名前が出てきますが、「研究者/学説の違いのために別の名前の音階でも中身は同じだった」なんてことがよくあり非常に分かりづらくなっています。

陽旋法/田舎節は地方に多い音階だと考えられて名付けられました。しかしその後の研究で実際に地方の民謡を調べると数が少なく、新しい分類「民謡音階」が提唱されます。

そこで日本の音階をスッキリと理解するために、簡単に研究史を振り返ってみることで様々な命名や理論を整理しつつ、過去の説がどのようにアップデートされてきたのかを見ていきます。

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【新刊のお知らせ】ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法

ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法

この度ケルト音楽の音階構造・旋律法についての研究本を執筆・刊行しました。アイルランドやスコットランドを始めとしたケルト系民族の伝統音楽を、旋律法や民族音楽学の視点から分析する音楽研究本です。

他のヨーロッパ地域や日本を含むアジアの音楽との比較にも紙面を割きました。幅広い視点から改めて音階やメロディーという概念を捉えるきっかけになればと思います。

本の詳細はこちらの特設サイトから:
ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法 | 特設サイト

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AMD Ryzen CPUのDTM用途での相性と性能・パーツ選びについて

AMD Ryzen 3800XでのCubase 10 Proの動作

2019年夏にAMD製のCPU、第3世代Ryzen(Ryzen 3000シリーズ)が発売されました。これをきっかけにIntel一強が続いてきたCPU市場で販売台数のシェアが逆転したことでも話題になっています。

第1世代Ryzenについてはオーディオのバッファサイズを小さくした時の動作に弱点があるという分析が出ていました。

しかし第3世代RyzenではDAWBenchも含め各種ベンチマークによる比較検証でIntel Coreシリーズと同等以上の性能が出ていて、この問題は解決したと言って良いようです。

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Unityで効果音とBGMを付ける ―足音の基本と応用―

Unityで効果音とBGMを付ける ―足音の基本と応用―

実際にゲーム開発環境のUnityを使って、様々なサウンド関係の演出法と実装について試して行くことにしました。始めに効果音の例として「足音」について取り上げてみます。

まずはUnityにおけるオーディオ関係の基本的な機能として、Audio ClipやAudio Source、Audio Listenerといった仕組みを見ていきます。

加えてアニメーションに連動して音を再生する方法や、自然に聴かせるために再生にランダム性をもたせる工夫、地面の種類を判定して足音を変える方法について整理してみました。

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無印良品『BGM』―現地で活躍する音楽家による民族音楽が手軽に聞けるシリーズ―

無印良品で流すためだけに現地に出向いて演奏家を手配・レコーディングするという気合の入った無印良品オリジナルのBGMです。

アルバムごとにその地域の音楽に通じたコーディネーターの人が関わり、現地で活躍する若手や一流のアーティストを呼んでいます。詳しい人が見れば「このアーティストも!?」とビックリしてしまうような顔ぶれになっています。

今のシリーズは2番から始まり2021年に26ポーランド編も加わって合計で25作もの超大作になりました。「民族音楽に興味があるけど何から聞いたらいいか分からない」という人にもオススメです。

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『ゼルダの伝説』に見るゲーム音楽の鳴らし方と演出の工夫 ―物語の世界とリンクする3種類のBGM―

『ゼルダの伝説』に見るゲーム音楽の鳴らし方と演出の工夫

ゲームサウンドは必ず映像とセットになってプレイヤーに伝わるので、音の鳴るタイミングや聞こえ方ひとつでゲームの印象が大きく変わることもあります。

ゼルダの伝説シリーズでは「歌」が物語の中で重要な意味をもつことが多く、BGMだけでなくその鳴らし方も凝った作りになっています。

ここではシリーズの中から『時のオカリナ』以降の3Dゲームをメインに、物語の世界と相互に複雑に作用し合うBGMの鳴らし方について見ていきたいと思います。

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「ゆるキャン△」第1話に見るBGMの意味と役割 ―劇伴音楽による演出効果―

ゆるキャン△第1話のBGMにおけるライトモチーフ

先に作った音楽をあとから映像に合わせる制作方式ですが、監督と作曲家が作品のストーリーから必要な音楽を綿密に計算していて、特にBGMがジャストで当てはまった1話のクライマックスシーンは印象に残った方も多いのではないでしょうか。

キャンプや自然の風景に合うように世界各地の民族音楽の要素も取り入れて作曲されたアコースティックな音楽はそれだけでも魅力的です。

一方で映像と音楽は相乗効果により心理的な影響を視聴者に与えるため、BGMは作品に深みをもたらす演出の手段にもなります。

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坂本真綾&菅野よう子『プラチナ』―転調のテクニックとオシャレなコード進行―

カードキャプターさくら第3期のさくらカード編OPテーマ『プラチナ』。作曲・編曲は菅野よう子さんで、ファンにはおなじみの坂本真綾&菅野よう子タッグの曲です。

過去には作曲家の田中公平さんがTV番組でこの曲を分析・解説していたりと同業者からも一目置かれる曲です。

Aメロで行ったり来たりする短3度の転調や、Bメロの長2度転調x2でサビでは長3度上になっていたりと、この鮮やかな転調のテクニックを中心に分析してみたいと思います。

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坂本真綾『CLEAR』―キャッチーなメロディーと飽きさせないコード進行―

『カードキャプターさくら クリアカード編』のOPテーマ、坂本真綾『CLEAR』

作曲はいきものがかりのリーダーでもある水野良樹さん、編曲はライブサポートやキーボード演奏で坂本真綾さんの作品に関わることも多い河野伸さんです。

以前放送されたさくらカード編のOPテーマ『プラチナ』を思い起こさせるコード進行が曲のところどころに混ざっていたりと、前作を知るファンにとってはどこか共通するものを感じるかもしれません。

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