ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法
ケルト文化圏の地図

日本から遠く離れた地域の音楽であるにも関わらず不思議と懐かしく感じる人は少なくありません。

民族音楽学の研究では、世界各地に点在しているもののヨーロッパの中では非常に珍しいペンタトニック(5音音階)構造であることが指摘されています。これは日本の陽音階に相当します。

一方ケルト音楽といえばドリアンの7音音階というステレオタイプも存在します。ケルト系民族における音階の特徴はどこにあるのでしょうか?

これは日本音楽研究でも同じで、装飾・借用・転調などで6~7~8音以上に見える場合があり日本民謡の7音音階説が唱えられるなど、◯音音階という用語を額面通りに受け取ってしまうことによる混乱もありました。

本書では、西方教会音楽のグレゴリオ旋法や和声/コード進行といった西洋クラシック音楽の理論が無理やり当てはめられ、混乱を招いてきたケルト系の非和声的な音階やメロディーの構造について、民族音楽学や旋律法の視点から整理・分析をします。

アイルランド・スコットランドを中心にウェールズ・ブルターニュ・ガリシアといったケルト文化圏各地の音楽、そして他のヨーロッパ地域や日本を含む東西アジアの民族音楽とも比較していきます。

目次:1〜4章
目次:5〜7章
音階における主要な音と装飾的な音
ケルト系のド-ペンタトニック
ケルト系のラ-ペンタトニック
3抜き音階とケルト系ペンタトニック
2〜3音旋律に見るメロディーの原理
比較音楽・民族音楽学と歴史研究の対照
目次:1〜4章
目次:5〜7章
音階における主要な音と装飾的な音
ケルト系のド-ペンタトニック
ケルト系のラ-ペンタトニック
3抜き音階とケルト系ペンタトニック
2〜3音旋律に見るメロディーの原理
比較音楽・民族音楽学と歴史研究の対照
ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法
タイトル
ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法
判型・ページ数
A5判・本文68ページ
刊行
2020年3月1日
価格
¥1,200 + 送料
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付録

目次

1章 ケルト音楽の7音音階を考える

アイルランド民謡の「ダニー・ボーイ」や映画『タイタニック』でも演奏された伝統曲を題材にして、3度の音が使われなかったり調があいまいだったりする不思議な音階の正体、本質に迫っていきます。

2章 5音音階の種類とその特徴

一口に5音音階と言っても様々な種類が存在しています。各地のケルト系民族に見られる5音音階の共通点から、ケルト系ペンタトニックのシステムにどのような特徴があるかを調べます。

3章 6音音階にみるメロディーの特徴

5音や7音の音階にもよく似た、見かけ上6音になっている音階もよく使われます。しかし注意して観察すると上行/下行形の使い分け・一時的な転調・装飾音に過ぎず、本質的には5音音階の構造を持つことが分かります。

4章 メロディーの原理と音階の構造

子供の遊び歌である「わらべうた」はシンプルな分、各地域・民族に特有の音階や旋律の特徴がはっきりと分かりやすく現れます。このような素朴な民謡からケルト音楽の旋律法について考えます。

5章 メロディーの転調

伝統的には和音による伴奏を前提としない音楽であるにも関わらず、メロディーだけでも転調を感じさせる曲が数多くあります。そのような音階・旋法の転調について考察します。

6章 7音音階の構造とその分類

これまでひと括りに7音音階として西洋音楽の理論が無理に当てはめられ、また人によって同じ曲の分類が異なるなど混乱が生じてきた音階を、音階構造や旋律法の観点から見通して整理・分類をします。

7章 ケルト音楽のルーツと広がり

近代にはスコットランド音楽を中心に大西洋を渡りアメリカやカナダにも大きな影響を与えました。ケルト音楽の構造的特徴と関連する要素はどこに分布するでしょうか。ヨーロッパや東西アジアの民族音楽と比較・考察します。