「ゆるキャン△」第1話に見るBGMの意味と役割 ―劇伴音楽による演出効果―

ゆるキャン△第1話のBGMにおけるライトモチーフ

先に作った音楽をあとから映像に合わせる制作方式ですが、監督と作曲家が作品のストーリーから必要な音楽を綿密に計算していて、特にBGMがジャストで当てはまった1話のクライマックスシーンは印象に残った方も多いのではないでしょうか。

キャンプや自然の風景に合うように世界各地の民族音楽の要素も取り入れて作曲されたアコースティックな音楽はそれだけでも魅力的です。

一方で映像と音楽は相乗効果により心理的な影響を視聴者に与えるため、BGMは作品に深みをもたらす演出の手段にもなります。

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坂本真綾&菅野よう子『プラチナ』―転調のテクニックとオシャレなコード進行―

カードキャプターさくら第3期のさくらカード編OPテーマ『プラチナ』。作曲・編曲は菅野よう子さんで、ファンにはおなじみの坂本真綾&菅野よう子タッグの曲です。

過去には作曲家の田中公平さんがTV番組でこの曲を分析・解説していたりと同業者からも一目置かれる曲です。

Aメロで行ったり来たりする短3度の転調や、Bメロの長2度転調x2でサビでは長3度上になっていたりと、この鮮やかな転調のテクニックを中心に分析してみたいと思います。

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坂本真綾『CLEAR』―キャッチーなメロディーと飽きさせないコード進行―

『カードキャプターさくら クリアカード編』のOPテーマ、坂本真綾『CLEAR』

作曲はいきものがかりのリーダーでもある水野良樹さん、編曲はライブサポートやキーボード演奏で坂本真綾さんの作品に関わることも多い河野伸さんです。

以前放送されたさくらカード編のOPテーマ『プラチナ』を思い起こさせるコード進行が曲のところどころに混ざっていたりと、前作を知るファンにとってはどこか共通するものを感じるかもしれません。

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ゲーム音楽の中のケルト音楽・北欧音楽要素とハイファンタジー作品との繋がり

ゲーム音楽の中のケルト音楽・北欧音楽要素

映画音楽やゲーム音楽では作品の世界観に応じて、世界各地の民族音楽の要素を取り入れることがよく行われます。ハイ・ファンタジー作品には北欧系やケルト系を始めとしたヨーロッパ各地の民族音楽、それに中世ヨーロッパの古楽などが定番です。

今回はケルト音楽や北欧音楽好きの有名なゲーム音楽作曲家による曲とエピソードについて、植松伸夫さん・光田康典さん・なるけみちこさんの3人を取り上げました。

また、そもそもハイ・ファンタジー作品になぜ北欧やケルトが関わるのか?という点を作品の源流を辿って明らかにしていきます。

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