新刊のお知らせ:ケルト音楽研究本を執筆しました

新刊のお知らせ:ケルト音楽研究本を執筆しました

この度ケルト音楽の音階構造・旋律法についての研究本を執筆・刊行しました。アイルランドやスコットランドを始めとしたケルト系民族の伝統音楽を、旋律法や民族音楽学の視点から分析する音楽研究本です。

ケルト音楽にとどまらず、他のヨーロッパ地域や日本を含むアジアの音楽との比較にも紙面を割きました。幅広い視点から改めて音階やメロディーという概念を捉えるきっかけになればと思います。

本の詳細はこちらの特設サイトから:
☘️ ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法 | 特設サイト

本書の内容について

こちらが目次です。本書では西洋音楽における和声学やコード進行の視点ではなく、旋律法や民族音楽学の観点で分析することに重きを置いています。

ケルト音楽のメロディー1 目次
ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法:目次

もともと西洋音楽の理論はドイツを中心に周辺のイタリア、フランスといった限られた地域を対象にしたものであり、これをもって日本の民族音楽を語ることが難しいのと同じように、必ずしもケルト音楽に当てはまる概念ではありませんでした。ところが、まだ民族音楽学への理解がなかった時代に無理に西洋音楽の理論が当てはめられたことで混乱も生じてきました

例を挙げると3度音がまったく使われない曲(旋律)の存在、長調に聞こえるが6度音で終止する現象、同じ曲にも関わらず人によってGメジャー・Aドリアンなどと分類が定まらない混乱など、数え切れないほど出てきます。こうした混乱に対して各民族の音楽スタイルに寄り添った視点から分析することで、地域独自の音楽的特徴をより深くスッキリと見通せるようになることと思います。

装丁について

ケルト音楽のメロディー1 音階と旋律法 表紙

表紙のイラストおよびデザインと本文の挿絵は、イラストレーターのsachi様に依頼をして担当頂きました。

今回はケルト音楽の中でも特にアイルランドとスコットランドの伝統音楽をメインにした本で、アイルランドとスコットランドで古くから象徴的な存在となっている「ケルティックハープ」とアイルランドに縁の深い「緑色」をテーマにして描いて頂きまいした。

紙面は持ち運んで読みやすいようにA5と少し小さめのサイズにしました。コンパクトではありますが印刷所では表紙と本文ともに厚めの紙を選んたので、手に取ったときにしっくりと来るような質感に仕上がったと思います。気になったという方はぜひ特設サイトからお手にとって頂ければと思います。

おわりに

現在は特設サイトで参考音源へのリンクや補足資料を公開していますが、今後はこちらのウェブページでも補足的な情報を記事にして紹介していきたいと思います。将来的にはこの本の続編としてリズム編やハーモニー・コード進行編、さらにはケルト文化圏各地の旋律法を世界の民族音楽と詳細に比較することで、歴史的な成り立ちの経緯も解明していければと考えています。

続編を書くにはまだまだ時間がかかると思いますが、研究の経過も少しずつこちらにアウトプットしていく予定ですので何卒お待ち頂ければ幸いです。